ALL ABOUT PICTHES
日本語 | 英語 | |
ム−ヴィング・ファストボール またはシンキング・ファストボール (いずれもツーシーム) |
2 SEAM FASTBALL MOVING FAST BALL またはSINKING FAST BALL |
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ボールの縫い目の狭くなったところに指を置き投げる。投げる時に縫い目に圧力をかける。基本的に速球だがバックスピンがかかる上にサイドスピンがかかるので、落ちながらスライダー気味に変化する。バットを寝かせて構えるバッターはハイボールヒッターなので、このボールが効果的とされる。また右ピッチャーが右バッターに対して投げるのも効果的。これはバッターからするとボールが逃げてゆくように変化するから。 シンキング・ファストボールの場合はスピンを逆にかけ、ハードシンカーと同じ軌道で曲がる投げ方もある。これは日本ではシュートと言われる。一般的なムービング・ファストボールとは逆で、右ピッチャーの場合、右バッターの内側に曲がる。 参考= デレク・ロウ : グレッグ・マダックス : ケヴィン・ブラウン : ペドロ・マルティネス : コーリー・ライドル |
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(一般的に)ストレート フォーシーム ライジング・ファストボール |
4
SEAM
FASTBALL FASTBALL RISING FASTBALL |
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一般に言う直球。縫い目の広がった部分に指先をかけて投げる。バックスピンがかかり、ホップ気味で伸びのある速球(参考までに言うと実際にボールが浮き上がるという事は絶対にない)となる。特に伸びがあるボールをライジング・ファストボールと言う。バットを垂直に構えるバッターはローボールヒッターなので、このボールが効果的。また遠投する時はこの握りで投げる。そうした方がより遠くに投げることができるからだ。 参考= カート・シリング : ビリー・ワグナー : トロイ・パーシヴァル : ロイ・オスウォルト : バートロ・コロン |
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カット・ファストボール またはカッター |
別名 CUT FAST BALL または CUTTER |
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ボールの握り方にはいくつかパターンがあるが、一般的には上記の握りで指のプレッシャーを微妙に変える。スライダーよりベースに近いところで鋭く変化する。微妙な変化をするので普通に打つとミートポイントがバットの芯からずれてしまう。リリース時に人差し指と中指でカットするようにプレッシャーをかける。フォーシームよりも遅く、スライダーほど変化が大きくないが、その二つを混ぜたようなボール。 参考= マリアノ・リヴェラ : アル・ライター : アンディ・ペティット |
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カーブ | CURVE BALL | |
投げる時にボールに大きな回転を与える事で、空気抵抗の関係により曲がる変化球。中指をボールの上部またはやや右の位置に置いて手首をひねりながらリリースする。昔で言うドロップ(60年代には主流だった)。スクリューボールより速くスライダーより遅い。右対右の場合、時計で言うと12時から6時(つまり真下)〜1時から7時の角度で落ちるのが主流。ちなみにスクリューはスピンが逆。 参考= バリー・ジート : ジェイソン・イズリンハウゼン : 石井一久 : ケリー・ウッド : デヴィッド・ウェルズ |
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スクリューボール | SCREWBALL | |
カーブと同種だが、手首を逆方向に回転させて投げる。中指をボールのやや左側に置き、スピンさせる。あまりスピードが出ない上に手首を内側にひねる為、投げるのが難しいが、ひねる角度が小さいのでカーブよりも腕への影響は少ないと言われている。スクリュードライヴァーを使う時のように手首をひねるので、この呼び名がついた。左ピッチャーが右バッターに対して投げるのが効果的。ボールがバッターの内側に向かってくるようで外側に落ちてゆくから。 参考= ジム・メシアー : ジョン・フランコ |
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スライダー | SLIDER | |
横にすべる様に曲がる(右対右の場合、外角へ)変化球。ボールの上から人差し指と中指で鋭いプレッシャーを与えて投げる。カーブよりもスピードがあり打者の手元で鋭く曲がる。投げそこなうと打ちやすいボールになるので、速球に近いスピードが要求される。速球とのスピード差が5mph(約8キロ)程度の高速スライダーはパワー・スライダーと言える。日本のマッスラという言い方がこれに当てはまる。またアメリカではスライダーも肘への影響が大きいとされ、一般的に未成年には投げさせない場合が多い。 参考= ランディ・ジョンソン : ロブ・ネン : ビュンヒュン・キム : ジェフ・ネルソン : マイク・ウイリアムス |
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スプリッター 高速フォーク |
SPLITTER SPLIT FINGER FASTBALL |
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指ではさんで投げる落ちる変化球。結構スピードがあっても急激に落ちる。スピードがあればある程(落ちるまで)直球との区別がつきにくい。指に無理な力がかかるので多投すると握力に影響を与えるため、メジャーでは投げる球数を制限するのが普通。多投すると肘への影響が大きいとされる。 参考= カート・シリング : ティム・ハドソン : 佐々木主浩 : マーク・モルダー |
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フォークボール | FORKBALL | |
スプリッターよりさらに深く指ではさむ落ちる変化球。一般的にはスプリッターと同じだが、球速がスプリッターよりも遅く、落ちる角度が大きい。特に握力に影響がある為、スライダーなどの変化球と混ぜるとうまく投げれなくなる。フォークを多投するなら直球とのコンビネーションが望ましい。また腕を真上から投げ下ろすフォームで投げるのが効果的。スリークオーターやサイドから投げると肘を壊す。 参考= 野茂英雄 : ジェフ・ファセーロ |
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シンカー | SINKER | |
人差し指と中指を揃えて縫い目の狭くなった部分に置いて投げる落ちる変化球。サイドハンド、又はアンダーハンドのピッチャーはこのボールが有効。これを腕を上からの角度でスピードをつけて投げるとシンキング・ファストボールとなる。 参考= シェイン・レイノルズ |
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シュート | HARD SINKER SINKING FAST BALL |
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スライダーが右対右の場合、外角に曲がるのに対しその逆、つまり内角に鋭く曲がる(それゆえ内角に投げるのが主流)。スクリューボールはスピードがもっと遅いという違いがある。実はシュートという呼び方は日本だけのもの。この球種についてはアメリカではシンキング・ファストボールの一種、またはハード・シンカーと呼ばれるのが普通だが、日本で言うシュートはもっと手首にひねりを加える。肘への負担が大きいのでアメリカではこうした投げ方をするピッチャーは少ない。ヤクルトの野村監督が川崎を始め、投手陣にマスターすることを勧めたがその後、皆故障気味になった。 メジャーでは一時、チェンミン・ワン(王建民)がこのボールを投げ、2年連続19勝を挙げたが、数年で故障しメジャー球界を去った。 参考=王建民 |
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チェンジアップ | CHANGE UP CHANGE |
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極端にスピードを落としたやまなりに落ちる変化球。速球を投げる時と同じフォームで投げないと、投げ方でわかってしまう。いろいろ種類があるが一般的には5本の指を縫い目の上にのせ、つまむような握りで投げる。 参考= トレヴァー・ホフマン : トム・グラヴィン : エリック・ガンネイ : フレディ・ガルシア |
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サークル・チェンジ (チェンジアップの一種) |
CIRCLE CHANGE | |
薬指がボールの上、小指がボールの横下の方、そして人差し指と親指で円を描いた握りで投げるチェンジアップ。スピードが極端に遅く、ゆれるような変化が特徴。 参考= グレッグ・マダックス : ペドロ・マルティネス |
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パームボール (チェンジアップの一種) |
PALMBALL | |
人差し指、中指、薬指がボールの上(握らない状態)で親指と小指ではさんで投げるチェンジアップ。 サークル・チェンジより変化が少ないとされる。現在はあまり使われない。 | ||
ナックルボール | KNUCKLEBALL | |
人差し指と中指の関節を曲げ、指先をボールの縫い目 に置いて投げる。極力スピンがかからないように投げるのがコツ。ゆらゆらとゆれて落ちる変化球だが、どの方向に曲がるかが予測できない為、キャッチャーさえ取りにくい。 当然、盗塁され易いのでランナ−がいると投げられず、最近はあまり投げるピッチャーがいないが、70年代にはフィル・ニークロという強力なナックル・ボーラーがいた。 参考= ティム・ウェイクフィールド:R.A.ディッキー |
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ナックルカーヴ | KNUCKLECURVE | |
ナックルとカーブを合わせた変化球。人差し指の間接をナックルのように曲げるが、中指と親指でボールをはさむように握る。カーブよりも遅く急に沈む変化をするが、やはりコントロールがつきにくく、投げるピッチャーは少ない。 参考= マイク・ムッシーナ |
参考になるページ・・・・・ cyberslugger.com